岩手県の中小企業とインターンシップの可能性

 

近年、インターンシップは大企業や都市部の学生にとって当たり前の経験となりつつあります。しかし、地方の中小企業に目を向けてみると、その位置づけや活用方法はまだ発展途上です。岩手県においても、人口減少や若者流出が進むなかで、企業と学生が出会う機会をどう作り出していくかが大きな課題となっています。

インターンシップは、学生にとって「職業観を育てる場」であると同時に、企業にとっては「未来の人材との接点」を築く貴重な機会です。特に中小企業では、限られた人材資源を背景に、採用や教育の在り方を見直す中で、インターンシップを通じた相互理解の重要性が増しています。

1.岩手県の中小企業が抱える人材課題

岩手県内の多くの中小企業は、地域に根ざした事業を展開しています。製造業、建設業、サービス業など業種は幅広いものの、共通しているのは「人材の確保と育成」が経営の大きなテーマになっているという点です。

特に若手人材については、都市部へ進学・就職する流れが根強く、地元企業への関心が十分に高まっていない現状があります。採用の母集団形成が難しいなかで、「地元の高校生や大学生に企業を知ってもらう」ことは、採用活動以前の大切なプロセスです。ここにこそ、インターンシップが果たす役割があります。

2.学びの機会としてのインターンシップ

インターンシップを通じて学生は、学校で学んだ知識を実際の業務に結びつける体験を得られます。また、地域の中小企業での経験は、単なる仕事体験を超えて、「地域で働く価値」「地元企業が果たす役割」に触れるきっかけにもなります。

一方、企業側にとっては、学生の視点や発想から学べることが多くあります。新しい技術やSNSなど、若い世代が日常的に使っているツールの知識を現場に持ち込んでくれることも少なくありません。こうした交流が、企業にとっての刺激となり、働き方や採用活動を見直す契機にもなっています。

3.アベヤスの取り組み

株式会社アベヤスでは、インターンシップを「企業と学生をつなぐ橋渡し」と位置づけ、積極的に受け入れを行っています。特徴的なのは、大学生や専門学生といった高等教育機関の学生だけでなく、高校生、さらには中学生の職場体験まで幅広く対応している点です。

たとえば高校生のインターンでは、社会人としての基本的なマナーやコミュニケーションを学ぶ機会を重視しています。短期間であっても「仕事の現場に参加した」という体験は、進路を考えるうえで大きな糧になります。

また中学生の職場体験では、より「働くことの楽しさや意味」を伝えることを目的としています。実際に業務を手伝ったり、社員との交流を通じて「社会と自分がつながっている感覚」を育むことを大切にしています。

こうした幅広い世代への受け入れは、「人材確保のため」だけではありません。地域で育つ子どもたちが将来の進路を考えるときに、地元企業を選択肢に含められるようにすること。すなわち「地域で働く可能性」を感じてもらうことを大きな目的としています。

4.地域全体で育てる発想へ

インターンシップを単なる「就職活動の一環」として捉えるのではなく、「地域全体で人を育てるプロセス」として捉えることが重要です。岩手県の中小企業が連携し、教育機関と協力しながらインターンシップの場を広げていくことで、学生にとってはより多様な学びの機会が生まれ、企業にとっては新しい人材との接点が増えていきます。

株式会社アベヤスは、GDXオフィスラボを通じて「学びと企業をつなぐ仕組みづくり」に挑戦しています。今後も地元の学生や教育機関との交流を深めながら、岩手県の中小企業が持続的に成長していくための取り組みを進めていきます。

5.おわりに

インターンシップは、学生にとっても企業にとっても、将来を考える大切なきっかけとなります。特に岩手県のように地域との結びつきが強い土地では、インターンシップは「地域の未来を育てる活動」と言えるでしょう。

アベヤスはこれからも、高校生や中学生を含む幅広い世代を対象にインターンシップを受け入れ、地域に根ざした学びと成長を支えていきます。

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