1. 2024年10月から郵便料金が値上がりします!
2024年10月から郵便料金の値上がりが予定されています。
請求書や契約書等、郵便物を多く利用する中小企業にとっては経費の増加につながるため迅速な対応が必要です。
値上げは主に国内郵便や定形外郵便、はがきの料金に影響し、送料の負担が増えることが予想されます。
≪2024年10月~郵便料金値上がりの内容≫
定形郵便物では25gまで84円、50gまで94円でしたが、2024年10月以降の値上がりでは重量区分が統合され50gまで110円に値上がりし、1通あたり26円~16円の値上がりです。
通常はがきでは63円から85円に値上がりし、1通あたり22円の値上がりです。
出典:日本郵便『2024年10月1日(火)から郵便料金が変わります。』を基に作成
2. 郵便料金値上がりの背景
今回の郵便料金の値上げの背景には、原材料費や燃料費の高騰、さらには人件費の上昇が挙げられます。
また、デジタル化の進展により新年の挨拶や暑中見舞いもメールで行う企業が多くなり、郵便物の利用が減少し郵便事業の収益性が低下していることも要因の一つです。
一般の年賀状配達数も人口減少や若者のSNSの普及により年々減少傾向にあります。
※出典:経済産業省『減りゆくものと増えるもの、ネット化で変わる郵便と宅配』
これにより、日本郵便は料金を引き上げることで、サービスの維持と質の確保を図ることを目的としています。
しかし、企業にとってはこのコスト増をどのように吸収するかが課題となるため、郵送に依存しないビジネス運営の見直しが重要です。
3. 現状の郵便料金割引システム
郵便料金には、大量に指し出すことで割引が適用されるシステムがあります。
①差出の都度割引
1度の差出通数に応じて割引が適用されます。
※出典:日本郵便『広告郵便物』を基に作成
②月間割引
毎月定期的に郵便物を送る企業向けには一か月の差出通数に対する割引率が適用されます。
※出典:日本郵便『広告郵便物』を基に作成
これらの割引は2024年10月以降も適用され、割引制度を活用することで郵送コストの削減は可能です。
ただし、これらの割引も郵便料金全体の値上げにより、今後効果が薄れる可能性があります。
4. 中小企業が取るべき対策
① 文書をPDF化してメールで送信する
郵便料金の値上げに対する最も効果的な対策の一つが、紙の書類の郵送を減らすことです。
文書をPDF化して電子メールで送信することで、郵送にかかるコストを大幅に削減できます。
多くの業務書類や請求書、契約書は紙でのやり取りが必要とされていましたが、近年では法的にも電子化が認められるケースが増えています。
≪電子帳簿保存法とは≫
電子帳簿保存法(以下、電帳法)とは、各税法で保存が義務付けられている帳簿・書類を電子データで保存するためのルール等を定めた法律です。
2024年1月1日から本格的にスタートした改正電子帳簿保存法では、電子取引データの紙保存が実質禁止され、電子保存が完全義務化となりました。
電帳法の主な保存区分は、①電子帳簿等保存、②スキャナ保存、③電子取引データ保存の3種類に分けられます。
- 電子帳簿等保存
電子帳簿等保存は、「電子的に作成した帳簿・書類をデータのまま保存」することです。
具体的にいうと、自分が会計ソフト等で作成した帳簿や決算関係書類などを「電子データのままで保存する」ことを指します。 - スキャナ保存
スキャナ保存は、「紙で受領・作成した書類を画像データで保存」することです。
具体的にいうと、相手から受け取った請求書や領収書などをスキャニングして保存することです。 - 電子取引データ保存
電子取引データ保存は、「電子的に授受した取引情報をデータで保存」することです。
具体的には、領収書や請求書といったように、紙でやりとりしていた場合にはその紙を保存しなければならない内容をデータでやりとりした場合には「電子取引」に該当し、そのデータを保存しなければならないというものです。
電帳法では、電子データで保存する際の要件が定められ保存時の要件には、
「1.システム概要に関する書類の備え付け」、「2.見読可能装置の備え付け」、「3.検索機能の確保」、「4.データの真実性を担保する措置」があります。
※参照:経済産業省『どうすればいいの?「電子帳簿保存法」』
PDF形式のファイルは簡単に作成でき、受け取る側もスマートフォンやパソコンで手軽に閲覧可能です。
郵送費用だけでなく、印刷や封筒、宛名書きにかかる時間とコストも節約できるため、業務の効率化にもつながります。
② 電子請求書の導入
電子請求書の導入も郵送コスト削減の一環として有効です。
電子請求書は、紙の請求書に代わってデジタル形式で作成され、電子メールや専用のシステムを通じて取引先に送付されます。
これにより、郵送費や紙代を節約できるだけでなく、請求業務自体の効率も向上します。
さらに、電子請求書は送付から受領、支払いまでのプロセスが迅速に行えるため、取引先とのやり取りのスピードも上がり、キャッシュフローの改善につながることも期待できます。
また、環境に優しい選択肢であるため、ESG経営の環境(Environment)の活動に繋がります。
※関連記事⇒『岩手県の製造業が取り組むべき中小企業のESG経営』
≪中小・小規模事業者は「超かんたん請求」がおすすめ≫
中小・小規模事業者様は、フォーバルテレコムが提供する「超かんたん請求」がおすすめです。
超かんたん請求は、中小・小規模事業者様向けに機能を厳選しており、使いやすさを最大限に高めているのが特徴です。
- 超かんたん請求システム概要
管理サイトに情報を登録するだけで請求書の作成、送信、保存を一元管理でき、もちろんインボイス対応、電子帳簿保存法にも対応しています。 - 簡単な操作
自社・取引先データを事前登録し、毎月の請求情報を登録(もしくはCSVデータをアップロード)するだけで、取引先にWeb請求書が自動発行されます。 - 電子送信
請求書確定メールを一括送信できます。配信予約もできます。 - 保存と検索
電子帳簿保存法に準拠した形式で請求書を保存し、簡単に検索・閲覧可能です。
超かんたん請求をお申し込みいただくと、特典としてPATPOSTを3IDまで追加料金なしで利用(※1)することができます。
PATPOSTでは、ファイルをアップロードするだけ(※2)で、AI-OCR技術が書類情報を文字データに変換した上でクラウドに保存できます。
また、書類から取引先名などの重要情報を高精度(※3)で抽出し、書類情報として付与可能です。
※1 超かんたん請求の登録ページからのお申し込みに限ります。4ID目以降は1IDあたり月額980円(税抜)の費用が発生します。契約は年間契約となります。
※2 電子取引データ保存の場合は、別途、訂正・削除防止に関する事務処理規程の制定・遵守が必要です。
※3 高精度AI-OCRを選択した場合は98%の精度。精度はオリックス株式会社調べとなります(オリックスグループで取り扱う電子書類の検証結果。手書き書類およびスキャン書類を含む場合は精度95%程度)
※PATPOSTの詳細はこちら
③ デジタル契約書の導入
契約書類のやり取りに関しても、デジタル契約書の導入を検討することが重要です。
これまでは契約書を紙で作成し、双方で署名・押印をして郵送するのが一般的でしたが、近年では電子契約書サービスの普及が進んでおり、契約業務のデジタル化が可能となっています。
デジタル契約書を利用すれば、郵送の手間が省けるだけでなく、署名もオンライン上で完結するため、時間を大幅に短縮できます。
また、デジタル契約書は法的にも認められており、セキュリティ面でも安全に運用できます。これにより、契約締結の迅速化とコスト削減を同時に実現することが可能です。
5. まとめ
2024年10月の郵便料金の値上げは、中小企業にとって無視できない課題ですが、業務の電子化を進めることで、その影響を最小限に抑えることが可能です。
文書のPDF化や電子請求書、デジタル契約書の導入など、紙を使わない業務プロセスの見直しを行うことで、郵送コストを削減し、業務の効率化とコスト削減を同時に実現しましょう。
これからのビジネスにおいて、デジタルツールを最大限に活用することが重要です。
GDXオフィスラボでは電子請求書や電子帳簿保存法に関するご相談を受け付けています。
ご用命の方はお気軽にご相談下さいませ。
ライター紹介
■株式会社アベヤス 佐々木 葵
農業機械業界、移動体通信業界を経て2024年に株式会社アベヤスに入社しました!
広報歴は合計3年程になります。
ゆるキャラの中の人としてSNSを運用したり、社内報を作っておりました。
GDXオフィスラボからオフィスの空間づくりに役立つ情報をどんどん発信してまいります!
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