今回はひとと環境にやさしい働く空間づくりとして、導入事例とサスティナブルな家具についてご紹介します。
近年は環境にやさしいというだけでなく、ひとに優しい機能性やおしゃれなデザイン性も兼ね備えた業務用家具が増えています。
家具の購入や入れ替えをお考えの方は是非参考にご覧ください。
1.環境やひとへの配慮が大切な理由
サスティナブルな家具が注目されている背景には、社会的・環境的な背景があり、
企業としての社会的責任(CSR)やESG経営の一環として導入が進んでいます。
サスティナブルな視点
今選ばれるのはサスティナブルな家具
「安く買ってすぐ捨てる」というこれまでの消費スタイルから、「長く使える物を選ぶ」という価値観が見直されています。
サスティナブルなオフィス設計は、「環境に配慮している企業」というブランドイメージを高め、取引先や顧客、求職者からの評価につながります。
また、グローバル企業のサプライチェーンなどでは「ESG配慮」が取引条件になることもあり、オフィス家具もその一環です。
SDGsの手段としてのESG
SDGsとESG経営は似た言葉として考えられがちですが、少しだけ異なります。
SDGs(持続可能な開発目標)は、2015年に国連が設定した世界共通の目標です。
17の目標と169のターゲットで構成され、2030年までに持続可能な社会を実現することを目的としています。
これに対し、ESG経営は持続可能で長期的な企業価値の向上を目的としており、
主に投資家が企業に求める評価視点・経営基準として使用されはじめ、
E(環境)、S(社会)、G(企業統治)の3軸の分野を企業が重視する経営方法のことをいいます。
SDGsとESG経営は密接な関係にあり、ESG経営方針はSDGsの達成を指針に設定されます。
SDGsはゴール・目的、ESG経営はそのための手段という関係です。
※関連記事『岩手県の製造業が取り組むべき中小企業のESG経営』
2.環境への配慮
サスティナブルな家具の特徴
サスティナブルな家具の認証制度には、環境への配慮や社会的責任、資源の持続可能な利用などを基準にしたさまざまな種類があります。
今回は木材の持続可能性に関する認証として、FSC認証とPEFC認証をご紹介します。
木材の持続可能性に関する認証
FSC認証(Forest Stewardship Council)
FSC森林認証制度は以下の2つのシステムで成り立っており、製品のトレーサビリティをたどることができる安心の仕組みです。
認証木材を使った家具は、森林破壊や違法伐採を防ぐ取り組みに貢献。
FM認証:
適切に管理されている森で伐採された木を使用していることを示す森林管理の認証。
CoC認証:
製造・加工・流通まで厳格なルールに基づいて製造されたことを保証する管理認証
※参照:FSC® Japan『FSC認証について 』『FM認証(FM国内規格策定)』『CoC認証』
PEFC認証(Programme for the Endorsement of Forest Certification)
地域レベルの森林認証を国際的に相互承認する制度。
FSCと同様に、合法で持続可能な木材の使用を証明。
サスティナブルな家具の紹介
ゼロカーボンファニチャー(オリバー)
https://www.oliverinc.co.jp/products/zerocarbon/
「ゼロカーボンファニチャー」は、材料調達から製造、流通、リサイクルにつなげるまでCO₂の総排出量 実質ゼロを実現した家具で、FSC認証製品です。※1※2
また、一見シンプルな中にも細部へのこだわりが詰まった、どんな空間にもなじむデザインが魅力です。
※1 ゼロカーボンファニチャーとは、材料調達や製造でのCO₂排出量削減に加え、リサイクルを通じて木材に固定されたCO₂を長期一定期間維持することで、当社独自基準の「CO₂排出量実質ゼロ」を実現した家具です。
※2 国立研究開発法人産業技術総合研究所が開発した世界最大級のインベントリーデータベース「IDEA」を使用し、第三者CFP算定コンサルタントの指導のもと、製品に使用される木材のCO₂固定量を、算定されたCO₂排出量から差し引くことで、当社独自の基準により「CO₂排出量実質ゼロ以下」を実現しています。
Woven+(オリバー)
https://www.oliverinc.co.jp/products/wovenplus/
Woven+は1922年にオランダで設立された屋外・屋内用の家具ブランドで、様々な素材・スタイルを組み合わせた 美しいデザインと屋外で使用できる耐久性、伝統的な職人技によるハンドメイドで、北欧を中心に世界で愛されています。
編込み製品に使用する樹脂素材(ECOLENE®) は、 アウトドアに適するよう最新技術によって開発されました。数種類の特別な化合物が配合され、100%リサイクル可能な環境にも優しい素材です。
3.ひとへの配慮
サスティナブルの概念では、私たちひとにも優しい社会をつくるということを大切にしています。
働く空間をつくる上で大切なのは、環境への配慮や経済的成長だけでなく、そこで働く一人ひとりが働きやすい・働きたくなるような空間をつくることです。
ひとにやさしい働く空間とは、どのようなものかご紹介します。
ひとにやさしい働く空間づくり
リラックスできる空間
リラックスできる空間は生産性を上げることが科学的にも分かってきており、
自然光や観葉植物などのグリーン、適度な自然音などを取り入れた空間ではストレスホルモンが減り、
集中力の向上やアイデア出しなど生産性の向上につながると言われています。
また、木のぬくもりや風通しの良さなどの自然要素は、人間の本能的な快適さに直結します。
簡単に始められることとして、オフィスにグリーンを置いてみるなど比較的コストのかからないことが始めるのがお勧めですが、
什器の入れ替えを検討している場合は木製のオフィス家具を検討するのも良いですね。
ひとにやさしい家具
ひとにやさしいオフィス家具は、身体への負担が少なく、心身の健康、快適さ、心理的安心感を高める家具のことです。
①身体にやさしい:人間工学設計
昇降式デスクやエルゴノミックチェアなど、肩こり・腰痛などを予防し長時間作業でも疲れにくい設計。
②感覚にやさしい:自然素材・色彩・触感
やわらかい素材・落ち着いた色調・木の温もりなどが心理的にもリラックスを促します。
手触りが良い木製天板デスクなど。
③コミュニケーションにやさしい:レイアウト
会話しやすさや心理的安全性を高めるようなレイアウト
集中と適度なバランスが取れた半個室ブースなど。
④多様性にやさしい:誰にとっても使いやすい設計
小柄な人や車いすユーザー、高齢の方にも使いやすい配慮された設計
アーム高さが調整できるチェアや立ち座りが楽な座面が浅いソファなど。
ひとにやさしいオフィス家具は様々なものが登場しています。
次項で近年注目の福祉業界を例にお勧め家具をご紹介します。
福祉業界ではサービスをする側・される側にとっても使いやすい、ひとにやさしい家具が使用されています。
4.サスティナブルとウェルビーイング
「ウェルビーイングな働き方」とは、心身の健康、社会的つながり、自己実現など、働く人の総合的な幸福(ウェルビーイング)を重視する働き方のことです。
ウェルビーイングとサスティナブルは密接に結びついており、「長期的に健全で持続可能な社会・組織・個人のあり方」を目指すという点で共通しています。
①人とのつながり
ウェルビーイングな働き方は、従業員の心身の健康やモチベーションを維持・向上させ、長期的に働き続けられる環境をつくります。
組織とっての「人的資本の持続可能性」を高め、離職率の低下・経験の蓄積・組織の知識基盤の安定につながります。
②社会的な評価
ウェルビーイングな制度(リモートワークや育児・介護支援など)は、ジェンダー平等や多様な働き方を可能にすることにつながります。
これは、SDGs(持続可能な開発目標)のうち、特に「3. すべての人に健康と福祉を」「5. ジェンダー平等を実現しよう」「8. 働きがいも経済成長も」などに直結しています。
また、ウェルビーイングへの取り組みは、企業ブランドの向上(採用競争力・顧客の共感)にも寄与し、ESG(環境・社会・ガバナンス)経営の一環として評価されることが増えています。
③環境への波及効果
FSC認証や環境に配慮した家具を選ぶことで、森林破壊や違法伐採などから環境を守ることにつながります。
また、テレワークやフレックスタイム制など、柔軟な働き方の普及は通勤によるCO₂排出の削減にもつながります。
ウェルビーイングな働き方を選ぶことで、ひとと環境にやさしいだけでなく社会的評価にもつながり、
組織としての持続可能性を高めることにつながります。
次項で実際にウェルビーイングな働く空間づくりに取り組んでいる事例をご紹介します。
5.ウェルビーイングな働く空間-事例紹介
事例①オフィス
株式会社アベヤス 本社(岩手県北上市)
フリーアドレスやこだわりの休憩室で部署間の垣根を超えたコミュニケーションの充実を目指しています。
グリーンを多く配置したリラックスできる人に優しい空間という点もポイント。
また、Woven+のチェアのほか、再生素材やFSC認証を取得した家具を積極的に導入しています。
オフィス空間では、働く人がいかに快適に過ごせるかというところがポイントです。
快適でリラックスできる空間は生産性が向上にもつながります。
また、長時間のデスク作業になる場合はデスクやチェアの機能性にもこだわるなど、ひとにやさしい空間づくりで社員のエンゲージメントの向上にも力を入れたいところ。
事例②福祉業界
福祉業界はサービスをする側・受ける側もひとです。
ひとに優しい空間づくりは欠かせない業界でしょう。
共有スペースでは温かみがあり手触りの良い木製家具や、利用者が座りやすい・スタッフが手入れしやすいチェアやテーブルなどが導入されています。
例えば介護の現場で使われている介護椅子には、普通の椅子にはない便利機能がありますのでご紹介します。
介護椅子の便利機能
介護の業界では様々な家具が使用されていますが、今回は介護椅子についてご紹介します。
介護椅子の特徴は、高齢者や身体に不自由のある方が安全・快適に座れるように設計された椅子です。
普通の椅子と比べて、立ち座りなど動作のしやすさを考えて設計されています。
①立ち上がりしやすさ
座面が高め、または前傾姿勢を取りやすい角度。
また、ひじ掛けがしっかりしていて立ち上がるときに支えるになる設計。
②安全性・安定性
フレームがしっかりしていて、重心が低く転倒しにくい。
③清掃性・衛生性
掃除がしやすいようなビニールレザーや防水・防汚加工の張地。
④快適性
長時間座っても疲れにくいクッション性のある座面。
背中にフィットするカーブがついているとより負担が少ない。
⑤管理しやすさ
軽量で移動がしやすい、スタッキング性があり収納が楽。
また、用途別では以下のような種類があります。
・ダイニング、リビング向けの食事用介護椅子
・くつろぎ、休憩用のリクライニング介護椅子。
・排泄用のポータブルトイレ型椅子。
・移動用のキャスター付き介護椅子。
用途別に介護のしやすさを考慮して選ぶと良いでしょう。
今回はダイニングや共有スペースにぴったりの製品をご紹介します。
介護椅子おすすめ商品
チェア S・CW-H806(オリバー)
コストパフォーマンスに優れた高齢者施設向けのチェアです。
一見シンプルな見た目ながら、こちらの製品には6つのこだわりポイントが詰め込まれています。
出典:株式オリバー
まとめ
今回は、ひとと環境にやさしい働く空間づくりというところで、サスティナブルな家具についてご紹介しました。
ウェルビーイングな働く空間づくりは、離職率の低下、環境破壊防止への貢献、社会的評価にもつながります。
企業やリノベーションなど、業務用家具の入れ替えなどをご検討の方は是非お気軽にご相談ください。
ライター紹介
■株式会社アベヤス GDXオフィスラボ編集部
私たちは100年以上地域の企業や学校、自治体のお客様のオフィス環境に必要な商品・サービスを提供し続けてまいりました。
GDXオフィスラボでは次世代の「働き方」「働く空間づくり」をテーマに、ワークスタイルに合わせた空間の創造をご提案しております。
編集部ではオフィスに役立つ情報を発信してまいります!
★☆GDXオフィスラボ公開中!☆★
現在岩手県の多くの中小企業が人材確保の課題を抱えている中で、
ESG経営の推進は欠かすことのできないポイントになってきております。
GDXオフィスラボは、人材課題を解決する糸口となるよう、
最先端技術や社員が働きやすい空間を体験、体感が出来る場所としてショールーム&コワーキングスペースを公開しています。
最新技術を使用した快適なオフィス空間づくりや環境への取り組み、
次世代の「働くの見える化」を追求したデジタルツールやシステムを
GDXオフィスラボへぜひ体感しにいらっしゃいませんか。
岩手でオフィスのリノベーションをお考えの方、
店舗の移転や改装をお考えの方は是非お気軽にお問合せ下さい。